性交痛
性交痛の原因・悩みを解消
性交痛で悩まれている方へ
性交痛は、誰にも言えずにひとりで悩んでいる方がとても多い症状です。 性交痛が原因で異性とお付き合いができなかったり、パートナーとうまくいかなかったりと、大きなトラウマになっておられる方もいらっしゃいます。 「自分はそういう体だから仕方ない・・・」 「もう歳だからあきらめよう・・・」 「産婦人科で相談したら我慢するしかないといわれた・・・」 もしこんな風にあきらめてしまっていたら、それはとても勿体ないことです。 解決できる方法はきっと見つかります。 当院に来られる方は、不安を抱えて何年も何十年も、お一人で悩んでおられた方がほとんどです。 でも、ちょっとだけ勇気を出して、お悩みを打ち明けにいらしてください。 一人でも多くの女性に、幸せで充実した毎日を送っていただくことが、私たちの願いです。
性交痛の原因
<処女膜強靭症>通常の処女膜はとても柔らかくて薄いので、最初の性交渉で簡単に破れてつっぱりがなくなります。 しかし、生まれつき膜が厚くて堅い場合があり、これを処女膜強靭症とよびます。 つっぱりが強いために簡単に膜が破れず、強い痛みを伴うために性交渉ができなかったり、できたとしても毎回痛みを伴う場合があります。
<女性ホルモンの減少による膣萎縮>主に卵巣から分泌される「エストロゲン」という女性ホルモンの一種は、女性の体に様々は働きをしてくれます。 そのうちの作用の一つとして、膣にうるおいや弾力をもたらしてくれる役割があります。 そのため、更年期になってこの「エストロゲン」が減少すると、膣粘膜が乾燥し、弾力がなくなって硬くなり、性交時に痛みを感じるようになります。 その他、卵巣機能不全や無月経の方も低エストロゲン状態になりやすいため、性交痛を感じることがあります。
<ストレスや緊張などの精神的要因>膣は、ほんの少しでもストレスがあると潤わなくなります。 「過去の性交の際に激しい痛みを感じて怖くなってしまった」「性行為に対して乗り気になれない」などの気持ちによって膣が濡れにくく乾燥し、痛みを感じやすくなります。 また、仕事や日常の疲れがたまっているときにも、潤い不足になりがちです。
<出産後・産褥期>出産後の産褥期(さんじょくき)、つまり出産後の体を回復させるための6~8週間は、通常時とはホルモンバランスが異なります。 この時期にも「エストロゲン」の分泌が減少するため、膣のうるおいがなくなって性交痛を感じるケースが多くなります。 ただし、これは一時的なもので、女性ホルモンの分泌が正常になれば改善します。 また、出産時の会陰裂傷や切開の傷の痛みや、緊張してしまうことによって筋肉が強張り痛みを感じることもあります。
<小陰唇肥大>膣の入口の左右にあるヒダのことを小陰唇と呼びますが、このヒダが大きいために、性交時にひっぱられたり巻き込まれて痛みを伴うことがあります。
<子宮筋腫/卵巣腫瘍/子宮内膜症などの婦人科の病気>子宮筋腫については成人女性の4人に1人程度が持っているといわれますが、子宮筋腫や子宮内膜症は「エストロゲン」の分泌が影響しているといわれています。そのため、更年期以降に「エストロゲン」が減少すると、これらは軽症化していく傾向があります。これらの病気による性交痛は、膣の入口の方ではなく、奥の方(おなかの方)に痛みを感じます。このような痛みを感じる場合は、婦人科形成ではなく一般の婦人科を受診しましょう。
性交痛の解消方法
<自力で解消する方法>ストレスを感じると膣は乾燥して痛みが生じます。 痛みが続くとそれがストレスとなり、さらに潤いがなくなるといった悪循環に陥ります。 まずはリラックスすることが大切です。 パートナーともよく話し合って協力を得られるようにしましょう。 また膣のうるおいは性的興奮によっても分泌されますので、前戯が不十分なケースでは痛みを感じやすくなります。 時間をかけることも大切です。 さらに、潤滑ゼリーを使用するのもおすすめです。 潤いを補うことで痛みを感じにくくします。 最近は機能性の高い潤滑ゼリーも増えていますので、ご自分に合ったものを選ぶといいでしょう。
<婦人科診療で解消する方法>婦人科系の病気の可能性がある場合は、放置せずに必ず婦人科を受診しましょう。 また、更年期などの女性ホルモンの低下が原因の場合は、婦人科の医師と相談の上、ホルモン補充療法をされるのもいいでしょう。 処女膜に原因がある場合などでは、診察を受けても問題ないと言われてしまうことが多々あります。 また、更年期の場合も、婦人科の医師が積極的な治療をしてくれないことがあります。そのような場合もあきらめるのではなく、ぜひ一度当院へお越しください。
<婦人科形成で解消する方法>婦人科系の病気以外に原因がある多くのケースでは、婦人科形成の専門クリニックで治療ができることが多いです。 下記にいくつか具体的な施術方法をご紹介しますが、原因がわからない場合や誰に相談していいのかわからない場合は、ぜひ一度カウンセリングにお越しください。
処女膜切開・切除術処女膜強靭症の場合は、手術で処女膜を切開し、痛みの原因となっているつっぱりを取り除きます。 手術時間は15分から20分。術後1か月くらいで性交渉ができるようになります。
Edge One(エッジワン)膣の萎縮による性交痛の場合は、膣に炭酸ガスレーザーを照射し、照射部位の組織の再生を促すことで、膣の弾力を復活させます。また、炭酸ガスの効果で膣壁の血流を改善し、膣分泌物を増加させて潤いをもたらします。 1回でも効果は実感できますが、症状によっては2、3回の照射がおすすめです。
Desirial(デジリアル)~膣萎縮症用注入剤~女性の膣萎縮の悩みに対して世界で初めて開発された、膣萎縮専用のヒアルロン酸注入材です。 硬くなった部分に注入することで、膣粘膜をやわらかくし、潤いをもたらします。 注入直後から効果が実感できます。
小陰唇縮小手術手術で小陰唇のヒダの大きい部分を切除します。 痛みがなくなるだけでなく、見た目も色も格段にきれいになります。